県政ビジョン2年間の総括
熊谷俊人 県知事就任から2年経過しました。
就任時に県政ビジョンとして掲げた11項目について、これまでの対応状況をまとめます。
ビジョン1
現場主義と対話で開かれた県政を実現
政策結果
- 知事就任後、1年半で54市町村を全て訪問し、現場視察も行いながら、地域の課題を把握。
- 地域振興事務所の体制を強化したほか、職員との意見交換、若手職員のアイデア採用、職員提案制度の導入、民間との人事交流などを進め、県庁組織を活性化。
- 災害時には知事-市町村長、副知事-副市長村長とのホットラインを構築し、迅速な災害対応に当たる。
ビジョン2
コロナ対策にリーダーシップを発揮
政策結果
- 就任後すぐ新型コロナ対策本部会議に、保健所を独自に持つ千葉市、船橋市、柏市の3市長と市長会・町村会の会長が参加し、オール千葉県で対策に当たる体制を築く。
- 臨時医療施設の増設を始めとする病床確保、保健所の機能強化、訪問診療やオンライン診療の活用、陽性者登録センターの設置、高齢者施設の頻回検査、市町村と連携したワクチン接種など、刻々と変化する事態に対し、対策を強化。
- 一方、オミクロン株の特性を踏まえ、過度な自粛とならないよう、学校の諸活動の再開、地域の健康づくりの再開などについて積極的にメッセージを発信
ビジョン3
災害から県民を守る「防災県」を確立
政策結果
- 一宮川の流域治水事業など防災インフラ整備を推進するとともに、小規模河川においても危機管理型水位計や河川監視カメラを設置
- オールトヨタと災害時に外部給電可能なEV車等の貸与に関する協定を締結するなど、民間との防災協定を進め、官民挙げての危機管理体制を強化
ビジョン4
東京依存ではない千葉経済圏を確立
政策結果
- 成田空港周辺の土地利用規制の弾力化について全国初のケースで実現し、多古町で第一弾の大型物流拠点整備の誘致が決定
- 企業立地補助金に賃借型のメニューを新たに追加する等、企業誘致活動を活発化
- 県立富津海浜公園、蓮沼海浜公園など海辺の公園の再整備・民間活力導入に向けた基本方針を策定
ビジョン5
半島性を克服する交通インフラの充実
政策結果
- 北総鉄道の大幅料金値下げが実現
- アクアライン800円の継続、圏央道・北千葉道路・銚子連絡道路・長生グリーンラインの整備促進
ビジョン6
超高齢化時代に対応した医療・福祉の充実
政策結果
- 地域医療を支える医師の育成のため千葉大学医学部に寄付講座を設置、診療所の承継への支援や医師少数地域で働く医師に対する経済的支援、周産期母子医療センターの医師確保事業などを創設
- 医療的ケア児等支援センターを設置し、支援体制を強化
ビジョン7
子育て世代の知事として「小さな手に大きな未来を」
政策結果
- 森のようちえん(自然保育)の認証制度を創設
- 児童相談所の2か所増設や既存相談所の建替え等を決定したほか、児童養護施設・里親出身の子ども達のための返済不要の給付型奨学金を創設
- 県独自の専科教員を小学校140校に配置、スクールカウンセラー・スクールソーシャルワーカーの増員など、学校教育を支える多様な人材を強化
- 県立学校のトイレ改修の加速化、特別教室の空調整備など、学校施設の改善に予算を投入
- 都道府県で初となる学校給食費の第3子以降の無償化への助成制度を創設。県内4万人以上の子ども達が対象に
ビジョン8
豊かな海づくり、里づくり
政策結果
- EV等への補助制度の拡充など地球温暖化対策の強化、外来水生植物の駆除予算の拡充など、環境保全に向けた取組を加速
- 銚子市沖の洋上風力発電プロジェクトの事業者が決定。メンテナンス港の整備、県内企業の受注拡大に向けた支援などを展開中
- 金属スクラップヤード条例を制定する方針を決定したほか、ヤード・残土対策課を新設
ビジョン9
誰もがその人らしく生きる、分かりあえる共生社会を
政策結果
- 女性職員の登用を進め、女性初の教育長など、部長級職員は過去最高の4人、課長級以上の女性幹部職員は過去最高の39人に
- 年齢や性別、国籍、障害の有無、性的指向、性自認など、多様性が尊重され、誰もが活躍できる社会の実現を図るため、新たな条例を制定する方針を決定
ビジョン10
「千葉県を経営する」行政の縦割りを超える
政策結果
- スポーツ・文化局を新設し、体制を強化したほか、ロックインジャパンの千葉県への誘致に成功
- デジタル推進局を新設。県庁の電子決裁率は 8.2% → 84.1%へ、税・水道料金等の支払いにおけるキャッシュレス化、県立学校の入試手続のオンライン・キャッシュレス化などを実現
ビジョン11
県と政令市の理想的関係を構築し、千葉県の総力を高める
政策結果
- 知事・千葉市長をトップとする連携推進会議を設置し、長年の懸案だった消防ヘリコプターの広域運用が実現