『千の葉をつなぐ幹となれ』本文を公開中!
先日出版しました『千の葉をつなぐ幹となれ』、多くの方にご購入頂き、感謝いたします。
職員・関係者から見た視点、千葉日報の記事などにより、多角的に事象が深掘りされている点が新鮮とご好評いただいています。
新聞記事は載せられませんが、本文・写真を公開しています。ぜひ、ご覧ください!
はじめに
私が千葉市長に就任して 11年が経過しました。千葉市の抱える課題を解決し、千葉市の可能性を最大限に広げるために無我夢中で走ってきましたが、こんなに多くのことに挑戦し、成果を出すことができたのは幸運としか言いようがありません。
これをご覧の皆さんは首長が行政組織にどのような影響や結果をもたらすのか、ピンと来ない方も多いと思います。私は市長を 11年続けて、はっきりこう断言できます。行政は首長で大きく変わります。
むしろ「ここまで変わってよいのか」というくらい、首長が判断しなければいけない領域が広く、その時々の決断(決断しないことも含め)は、その都道府県・市町村の姿かたちに大きな影響を与えます。その影響力の大きさを痛感するとともに、恐ろしさと責任を感じることもあります。
影響を与える範囲が大きいほど、その意思決定がもたらす結果が出るのも時間を要し、長い場合は 20年後、 30年後となるため、行政内部の人間でなければ首長との相関関係が分かりづらいでしょう。
私自身は千葉市政で実感するとともに、他の自治体においても尊敬すべき知事や市長が行った取り組みによって、その県や市の財産として残り、受け継がれている面を多々見てきました。
この本では、私のトップとしての判断や指示と、職員や関係者の創意工夫がつながることで、千葉市がどのように 11年間で変化してきたのかを、私自身の回想だけでなく、その事業に関わってきた職員OBらや関係者の視点も交えながら紐解いていきます。
民間出身の市長として職員とともに市民やまちづくりに向き合い、行政に携わるということは本当に素晴らしい、可能性に満ちた仕事であると感じます。そして、千葉がいかに魅力的で、恵まれた土地であるかもお伝えしたいと思います。
千葉市に宿る「千の葉」の可能性と人々の英知を、揺るがず真っすぐに伸びる「幹」がつなぐ、その「幹」になるのだという自覚を持って 11年間取り組んできました。
可能性を引き出すのか、それとも可能性のままで終わるのかは、行政の取り組み姿勢次第であり、「幹」である首長の意志・ビジョン次第です。熊 谷 俊 人
第1章 非常時こそ問われるトップの真価~台風15号対応~
第1章 非常時こそ問われるトップの真価~新型コロナ対応~
第2章 決断の積み重ねと職員の創意工夫~行財政改革~
第3章 挑戦し、先駆例を次々と生み出す千葉市へ~都市活性化~
第4章 新しい行政と市民の形を追い求めて~ICT施策~
第5章 行政に期待される医療とは何か~医療施策~
第6章 オリパラで都市を変革する~東京2020オリンピック・パラリンピック~