[2020年8月6日]感染状況に関する週報、専門家の帰省についての見解
感染状況に関する週報、専門家の帰省についての見解
7月29日(水)~8月4日(火)の週報です。
陽性者:46名(市外8名)
入院:38名
ホテル療養移行:6名
退院:21名
ホテル療養終了:10名
入院から退院・ホテル療養移行を引くと11名。この週は入院が11名増えたことになります。先々週・先週と比べると入院患者が増えたことが要因です。
なお、8月5日時点での入院患者27名の内訳は重症0名、中等症1名、軽症等26名です(入院調整中0名、退院178名、死亡6名、ホテル療養中7名、療養終了30名)。
依然として「病床数から見た新型コロナ対応における市内の医療の状況」はステージ2のまま変わりません。注意が必要なものの、殆どが軽症・無症状であり、病床と療養型ホテルの組み合わせにより対応ができている状況です。
重症例が増えないことが重要で、医療機関・介護施設等でのクラスター防止に向けて取り組んで頂いている関係者に心から敬意を表します。
春はどのような状況で感染が起きるのかケーススタディとして理解して頂く必要もあり、日々感染状況を報告していましたが、もはやその必要は無く、日々の陽性者数に一喜一憂させないためにも、意味のある数値を一定間隔(週報)で出していくことが望ましいと判断しているためです。
報道・政治家など発信側はこの点を十分理解頂き、市民にとって意味のある数字を伝えていって頂きたいと思います。
キャバクラ・ホストクラブ等への対応状況
接待を伴う飲食店に対するPCR検査のローラー作戦の状況ですが、
〇ホストクラブ関係者
・検査数:99
・陽性者:18(陽性率:18.2%)
〇その他
・検査数:30
・陽性者:1(陽性率:3.3%)
となっています。
ホストクラブはクラスター案件も入っているため陽性率が現時点で高く出ていますが、それ以外の店舗では全員陰性という店舗も少なくありません。今後も順次検査を行っていきます。
専門家の帰省に対する見解
帰省について新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長の提言を原文のまま紹介します。
「もうすぐお盆休みです。多くの人が帰省をお考えになっているかと思います。お盆休みに帰省した場合、高齢者と接する機会や飲酒・飲食の機会も多くなることが考えられます。したがって、新型コロナウイルス感染が広がっている現状では、帰省する場合には、「基本的感染防止策(手指消毒やマスク着用、大声を避ける、十分な換気など」の徹底や三密を極力避けるとともに、特に大人数の会食など感染のリスクが高い状況を控えるなど、高齢者等への感染につながらないよう注意をお願いします。
そうした対応が難しいと判断される場合には、感染が収まるまで当分の間、オンライン帰省を含め慎重に考慮していただきたいと思います。また、そもそも、発熱等の症状がある方は、帰省は控えて下さい。感染リスクが高い場所に最近行った方は、慎重に判断して下さい。
以上のメッセージを政府として国民に是非発信していただく必要があると考えています」
極めて常識的な内容となっており、多くの方々はこの提言に基づき、それぞれの必要性に応じて適切な行動を取って頂きたいと思います。
全てのリスクを俯瞰して対策を
世界中のリーダーがこの異常ともいえる状況の中で興奮し、思考回路が戦時モードに知らず知らずになっています。国民の多くも戦時モードになっており、極端な打ち手が検証なく評価されがちです。
リーダーこそ冷静になり(正常化バイアスは危険ですが)、新型コロナウイルスのリスクだけではなく、社会に内在する全てのリスクを俯瞰し、全体リスクを低減できるよう、バランスをもって対処していく必要があります。
ただし、今の雰囲気を全く無視することなく、不安にも寄り添い、信頼を勝ち取りながら、常に正しい道を選択していけるよう職員・関係者とともに努力します。
幕末に攘夷が吹き荒れ、正しく世の中を見通し強く開国論を唱えた人々の多くは天誅などで非業の死を遂げ、攘夷を唱えた側が政権を取り、それまで主張してきた攘夷を転換して開国へと導きました。世論の流れと、専門家を中心とする正しき道、バランスを取りながら、後世に恥じない選択を取っていきましょう。
今日(8/6)は広島に原爆が投下された日です。改めて先の戦争で亡くなられた全ての方々に心から哀悼の意を表し、世界の恒久平和と祖国日本の発展のために国民の一人として努力していきます。