[2020年8月5日]8/4の県対策本部に基づく各種要請について

【8/4の県対策本部に基づく各種要請について】

昨日(8/4)、千葉県が対策本部会議を開催し、いくつかの特措法に基づく協力要請がありました。本部会議資料は皆さんにとっても有用なデータ等が掲載されていますので一読をおすすめします(https://www.pref.chiba.lg.jp/…/…/documents/13kai-siryou.pdf…

主な点を抜粋すると、

〇カラオケ利用の際は、歌唱中もマスクやフェイスシールドの着用をお願いします
〇日頃、同居していない方同士でのおおむね5、6名以上での多人数での会食は時間帯や場所を問わず、自粛して下さい
〇ガイドライン等に基づく対策が徹底されていない接待を伴う飲食店・カラオケ店の休業を要請します

などです。
昨日(8/4)、県の正式文書に「5、6人」の記載がないことを書きましたが、正式に要請が行われ、期限が区切らない形となっています。

千葉市役所では歓送迎会や研修後の親睦会などについて、例えばホテルの広い宴会場を取り、かつ大きい円卓に5、6人程度しか着座せず、十分距離を取り、他の席への移動禁止、酌を注ぎに行くことも禁止といった厳格なルールで実施してきましたが、この要請に基づき自粛することとします。

8月20日までと区切って効果を見極めるとした大阪府については、この時期は企業活動等も若干抑えられることもあり、期限を区切って集中取り組み期間にすることは理解ができます。
しかし、千葉県は期限を区切っていませんので、仮に9月以降もこの要請が続く場合、社会活動を強く抑制する負の側面が強まってきます。

私は以前より会食リスクについて申し上げてきた立場です。リスクを啓発し、空間や行動に注意を促すことと、人数も具体的に示して場所も問わずに一律に自粛を要請することはレベルが大きく異なります。
千葉県には自分たちの要請が与える影響を十分に認識し、どのような状況になれば要請が解除されるのか、しっかり先の見通しも含めて示すことを求めます。

次に接待を伴う飲食店・カラオケ店で対策が徹底されていない店への休業要請ですが、これは埼玉県が7月13日から実施しているものと同様で、千葉市は7月10日に千葉県に、接待を伴う飲食店に対して休業要請も含めた対策を実施することを文書で要請しており、千葉県は8月8日0時から開始することとなります。
佐倉市のカラオケ店でのクラスターを受けてカラオケ店も追加されていることが特徴です。

休業要請を行う一方で、対象店の具体的な調査や特定までは現時点で想定していないとのことで、実効性をどこまで担保できるのかが問われます。
千葉市では既に接待を伴う飲食店に対して直接各店舗にコンタクトを取りながら、感染防止対策やPCR検査のローラー作戦などを展開しており、県の要請も活用して、実効性ある対策を少しでも積み重ねられるよう努力します。

最後に県が病床確保計画のフェーズ移行に基づき、計画にある臨時病院の検討(稼働準備)を進めるとして、報道では「幕張メッセを開設先に想定した」、との記事が散見されます。
幕張メッセに臨時病院を開設すること(というよりもゼロから病院を開設すること)については以前より私たちが指摘してきたように課題が多く、現実的には不可能であることは計画に関わった医療関係者も含めた共通認識となっています。

激変する事態に試行錯誤していた春ならいざしらず、今の時期に労多くして功少なしの臨時病院に人的リソースを投入するのは意味が無く、青葉病院や千葉西病院のようにコロナ専用の病棟を整備していくことが現実的です。

然るに未だに幕張メッセ・臨時病院の旗を降ろせず、振り上げた拳を降ろせないでいる状態は、県の苦悩も理解するものの、開設先として取り沙汰される地元自治体としては困惑を隠せず、県には誠意ある姿勢を求めます。

現実的に不可能な計画だとしても県民のために色々と考えたこと自体は否定されるものではないので、早く実態を正直に言った方が良いと私は思います。できもしないと自分たちで理解しているものを、さもやっているように言い続けるのは止めた方が良いです。