[2020年8月4日]接待を伴う飲食店の方々と意見交換。帰省について

接待を伴う飲食店の方々と意見交換。帰省について

市のホームページの入院数などを表記する場所に重症・軽症などの区分けも入れるようにしました。

8月3日現在、入院中32名(重症0名、中等症1名、軽症等31名)、入院調整中2名、退院168名、死亡6名、ホテル療養中5名、療養終了29名です。

昨日(8/3)はスナック・キャバクラ・ホストクラブの経営者の方々と意見交換しました。

千葉市では接待を伴う飲食店の感染防止のため、従業員のPCR検査を積極的に受けて頂くよう周知をしており、順次PCR検査用の容器を渡して回収し、検査を行っています。
市内に300店舗以上ある、これら店舗の方々にその趣旨を浸透させ、検査に協力頂く、感染防止対策を徹底して頂くのはなかなか難しく、業界の方々との二人三脚が不可欠のため、それぞれの業界の実態や考え方を伺いました。

経営者の方々からは、
「行政用語があって分かりづらい文章ではこの業界の人達には伝わらない」
「陽性者が出たら営業に支障が出るので検査してくれるのは殆どの店舗は歓迎ではないか」
「陽性者が出たら長期間営業できなくなると思い込んでいる店舗が多いので、陽性者が出たら保健所と具体的にどのようなことをするのか伝えた方が協力が得られる」
「抜き打ち検査をするなど、真面目に対策をしている店舗が損をすることのないようにして欲しい」
「接待を伴う飲食店を入れているビルオーナーにも協力を求めるべき」
「マスクをするのは現実的には難しい。フェイスシールドの方がまだ可能性はある」
「ホストクラブでキャバ嬢など夜の仕事を対象に早朝からの営業を行っている場合は、客がかなり酔っていて体温が高くなっており、体温を測ると37.5度を皆超えている。体調を測定することが難しい」
など、様々な意見が出ました。

これら店舗に対するPCR検査ローラー作戦を着実に進めるとともに、各店舗毎の状況を把握し、現場目線で長く実効性を担保できる対策を取っていきます。
また、客引き等への対策についても具体的に詰めているところです。

千葉県の多人数会食の自粛要請に期限がない件

本来、県の要請は国が以前より求めていた「多人数の会食自粛」だったのですが、記者の質問に知事が目安として「5、6人」と答えたことから、それが独り歩きしています。県の正式な要請文書に「5、6人」は記載されていません。

大阪府は5人以上の宴会自粛を8月20日までの期間限定で要請しており、要請の効果を見極めるという姿勢ですが、千葉県は期限を区切っていません。
期間をあらかじめ決めていれば要請は延長しない限り解除になるので難しくありませんが、期間を決めていない場合は能動的に解除する必要があります。これは千葉県が政治的に非常に難しい道に入ってしまったなと感じます。

千葉県や森田知事はこれまでも国の要請以上の独自施策には消極的でしたが、5、6人の会食自粛は飲食店にとっては極めて重い要請であり、期間も区切っていないことから、意図していなかったとはいえ、現時点で千葉県は全国で最も厳しい要請を行ったことになります。

帰省について

帰省について報道が盛り上がっています。
私は繰り返し申し上げてきたように都県をまたぐ移動そのものにリスクはなく、その先での行動が重要です。確かに実家の両親が高齢であったり、基礎疾患を抱えている等で、感染防止に十分な配慮が必要なケースはあるでしょうが、GO TOトラベルキャンペーンをしておいて、行政や政治が帰省の自粛要請をするのは本末転倒です。

帰省しても実家に宿泊せずにホテル等に宿泊して、実家を訪問して家族としての会話を行う、実家で食事する場合も距離を空けて換気を良くする等の注意を払う等、対策を取って頂ければ、帰省そのものを止める必要は私はないと思っています。
最近、家族内感染を取り上げるのが報道でブームのようですが、日々濃厚接触者としての家族をPCR検査している側からすれば、同居家族は接触・飛沫感染のリスクが高く感染する人も少なくありませんが、それ以上に陰性の人の方がはるかに多いのが実態です。

帰省の必要性は人それぞれです。日本人にとってお盆は重要な意味を持っています。
新型コロナウイルスと私達は長く向き合う必要があります。年末年始も同じ状況でしょう。冬場より今の方がまだマシかもしれません。

今は感染リスクというよりも、社会の目を意識した行動自粛が目立ちすぎるようになっており、この風潮は非常に危うさを感じます。
報道機関の方々には、自分たちの報道によって信じられないほど多くの人達の行動に影響を与え、それが場合によっては、かけがえのない時間や機会を奪いかねないものであることに責任を感じた上で報道頂くことを切に願います。