[2020年6月18日]6月17日、市議会第2回定例会が閉会。市側が提出した議案は全て可決
6月17日、市議会第2回定例会が閉会し、市側が提出した議案は全て可決頂きました。議会のご理解に感謝します。なお、国の第二次補正予算の成立を受けて、市議会最終日の昨日(6月17日)、追加の補正予算案を提出し、可決頂きましたので、補正予算の内容についてご紹介します。
ひとり親世帯臨時特別給付金(7億4300万円)
低所得のひとり親世帯に対し、子育て負担の増加や収入の減少に対する支援を行うため、臨時特別給付金を支給します。対象は令和2年6月分の児童扶養手当受給者(5,600世帯)が基本となりますが、直近収入が児童扶養手当を受給する水準まで下がった方なども対象となります(最大6,900世帯)。支給額は1世帯あたり5万円で、第2子以降は3万円/人、収入が大きく減少した世帯は5万円/世帯となります。
支給時期について6月分の児童扶養手当の受給者は7月中に案内は届きますが、自動で8月中に支給が開始されます。一方で、直近収入が水準まで下がった方などは申請が必要となることから7月中に案内を送付し、9月以降に支給することとなります。できる限り早い支給ができるよう取り組みます。
妊産婦への支援(9,006万円)
新型コロナウイルスへの影響で里帰り出産が困難となる等の状況の中で、不安や孤独を抱える妊産婦に対し、総合的な支援を実施します。
不安を抱える妊婦に対し、本人の希望により分娩前にPCR等検査を受ける場合の検査費用を上限2万円で助成します。また、希望する妊産婦に対し、保健指導等をオンラインで実施するため各区保健福祉センターにタブレット端末を導入するほか、妊産婦が感染した場合、不安や孤立解消のため、退院後に助産師や保健師等による電話・訪問等の相談支援を実施します。
PCR等検査の公費助成(9,169万円)
医療保険適用のPCR検査・抗原検査に係る患者自己負担分を公費で負担します。千葉市は保健所(市環境保健研究所)による検査で積滞なく医療機関の検査依頼に対応できましたが、例えば千葉大附属病院などで入院患者に対して独自に院内でPCR検査を実施する場合などに助成することが可能となります。
抗原検査は結果判明まで4~6時間程度を要するPCR検査と比べ30分程度で結果が分かる検査手法ですが、従来は、抗原検査で陽性の場合は信頼できるものの、抗原検査で陰性でもPCR検査で陽性となる偽陰性の可能性が指摘され、抗原検査が陰性の場合は再度PCR検査を実施する必要がありました。
しかし、この間の研究によって発症後2~9日はウイルス量が多く、PCR法との一致率が高いことが判明したことから、発症後2~9日の患者に対しては抗原検査が陰性であってもPCR検査は必要ない形に取り扱いが変更となりました。
この改正により、今までPCR検査の結果が出るまで疑い例の状態が続いていて、受け入れが難しかった患者の診断が早くつくこととなり、今後市内病院側とも調整していきますが、入院しやすい環境が整うことにつながるのではないかと期待しています。
なお、唾液による検査も可能となりましたが、発症から9日目以内の患者が対象で、無症状感染者は不可、抗原検査についても不可となっています。
学校教育活動再開対策(総額6億8,193万円)
(1)保健衛生用品等の整備(2億5,900万円)
感染拡大リスクを最小限にするため、全市立学校にアルコール、マスク、ビニールカーテンを整備する経費です。
(2)特別支援学校スクールバス増便 968万円
スクールバス登校における3密対策として市立養護学校のスクールバスを増便し、平均乗車率の低減を図ります。増便期間は8月下旬~令和3年3月末まで。
(3)学習指導員の追加配置(1億4,571万円)
長期休校に伴う学業の遅れを支援するため、指導員を全市立学校に1名配置するための経費です。習熟度別学習や学習内容の定着が不十分な児童生徒への個別指導の実施、授業準備や資料作成、補修等を想定しています。任用期間は7月~令和3年3月まで。
(4)スクール・サポート・スタッフの追加配置(2億1,745万円)
感染症対策などで教員の業務が増加しており、その負担軽減のためサポートスタッフを各行に1名配置し、体制を充実します。任用期間は7月~令和3年3月まで。
(5)スクールカウンセラーの配置拡充(5,008万円)
学校再開後において様々な不安やストレスを抱える児童生徒への心のケアのため、配置体制を充実します。既に千葉市は全市立学校への配置を行っていますが、1校あたりの配置時間数を拡充するものです。
児童養護施設等の環境改善(650万円)
感染防止対策のためのパーティション設置に要する経費を助成するほか、学校休校時のオンライン授業に対応するためのタブレット端末やインターネット環境整備等に要する経費を助成します。児童養護施設(3ヶ所)、乳児院(1ヶ所)、母子生活支援施設(1ヶ所)、ファミリーホーム3ヶ所が対象です。
救護施設職員慰労金(140万円)
新型コロナウイルスの感染防止対策を講じながらサービス継続のために業務に従事した救護施設(1ヶ所)職員に対して慰労金を支給します。救護施設とは身体上・精神上著しい障害があるために日常生活を営むことが困難な要保護者が入所し、生活扶助を行う施設です。
避難所等の感染症対策(4,000万円)
災害時に開設する避難所・拠点的福祉避難所でのクラスター発生防止等のために、段ボールベッド・パーティション・防災用テントなどの防災備蓄品を整備します。
今議会で間に合わなかった国の補正予算関係の施策を含め、新たな感染症対策、市民生活・事業者の支援、経済・雇用対策などについて今後も機動的に予算編成していきます。