[2020年6月11日] 3月26日以来、新型コロナウイルスの入院患者がゼロに
昨日(6月10日)をもって新型コロナウイルスの入院患者がゼロとなりました。3月26日以来となります。ピーク時には63名の方が入院されていました。
今後も再度の感染拡大に備えた対策を着実に進めていきますが、まずは通常に近い状況に戻ったことを喜びたいと思います。医療関係者のご尽力に深く感謝申し上げます。
一方で、医療現場では不急の手術が長らく控えられるなど、様々な面で影響が出ています。再度の感染拡大に備えながら、どのように負の影響を取り除いていくか、医療現場はまだまだ予断を許さない状況にあります。
特別定額給付金について
特別定額給付金の郵送分について30万通が届いています。全体が44万世帯の中でこれだけの数が短期に集中していることになります。
大量処理が可能な形で印刷・システム整備をしているため、週あたり最大8万件が処理可能です。郵送が遅くなったのはこの準備に一定の時間が必要だったためです。
ただ、この膨大な数の封筒から書類を取り出し、整理する工程は人海戦術で行うしかないため、大量処理に回すための下準備に一定の期間を要します。
皆さんも心待ちにされているでしょうし、私たちも1日も早く皆さんの手元に届けたいと考えています。
40万を超える郵送往復を担う郵便局、大量審査・振込処理を担う金融機関、給付金センター運営・システム整備を担う民間事業者など、関係者のご協力を頂き、特別体制でミスなく最後まで処理を行っていきます。
平時にシステムや制度を構築することなく、国民全てに給付金を振り込むのは一大プロジェクトになります。
私は平時からこうしたシステム・制度を構築することを求めてきましたが、このタイミングを逃さず指定都市市長会を通して給付金事業の見直し・改善を具体的に政府に提案することとしています。
政府が極めて短期に支給しようと急いたために、様々な面で無理が出ていますが、過去の給付金事業からすればこれでも非常に速いスケジュールであることは事実です。
一律給付ではなく当初の30万円給付の場合であれば個別の生活状況に関する審査等が地方自治体に発生したわけですから冷静な総括が必要です。
政府配布の布マスクも同様です。布マスク自体が適当かという議論や、何より配布が遅すぎたのは事実ですが、意思決定した当時の状況からすれば政策自体が絶対に間違っていた、とまではいえません。
全世帯への配布についてどこにどれほどの時間を要したのか、具体的には発注、納品、郵政への引き渡し、郵政の各拠点への配布、そこから各世帯への配布、それぞれにどれほどの日数を要したのか、今から振り返ると工夫の余地は無かったかをしっかりと検証することで、今後同じような状況に陥った時に効果的な施策を検討するための貴重な教訓としなければなりません。
私は県の幕張メッセ病院化構想の問題点などを指摘しましたが、県批判が目的ではなく、千葉市としてリスクが多かったことと、このような施策のプロセスや課題を明らかにして、後世に検証可能とすることが有権者から負託され、意思決定に関わった政治と行政の責務だと考えるからです。
マスメディアも野党も政府批判ありきではなく、後世に価値ある形で検証することを期待します。