[2020年5月4日] 5月3日の感染状況について
5月3日の感染状況について
5月3日は2名の新型コロナウイルスの陽性患者を発表しました。なお、感染が疑われる81件の検査をした結果です。
累計患者数は94名(入院中45名、退院44名、死亡3名、ホテル療養2名)。
93例目が80代女性で、43、54例目の同居家族で濃厚接触者の方です。4月16日に濃厚接触者として検査し、陰性。その後、4月18日から体調に違和感が出たため、19日に検査しましたが、この時も陰性でした。その後、5月1日に検査したところ陽性が判明しました。症状は軽症です。
94例目はクラスター化した医療機関に入院していた90代女性の方です。
4月23日に検査し、陰性。この時は症状もありませんでした。その後、退院し、自宅に戻られた後に発熱等の症状があり、検査したところ陽性が判明しました。症状は軽症です。同居家族の検査を実施しています。
PCR検査で偽陰性となっていたのか、それとも後に発症もしくは感染し、PCR検査で陽性となったのか、このあたりの判別は難しいところです。
こう聞くと驚かれる方もいらっしゃると思いますが、これは新型コロナウイルス以外の疾病でも同様です。
私たちが当たり前のように行っているインフルエンザの検査の精度は6割ほどと言われています。私たちはまるでインフルエンザの検査で判定してもらっているように考えがちですが、実際は高熱・筋肉痛などの症状を加味して医師が診断しているのが実態です。
新型コロナウイルスも世界中で公開された研究・臨床データなどをそれぞれの医師の方が随時調べ、診断に活かしています。CTスキャンによる肺の所見なども含めて、医師が診断し、疑わしい事例が検体採取、PCR検査に回っています。その上で今日のように81件で2件の陽性という状況です。
何が言いたいかというと
・PCR検査は重要だけど、あくまで目安
・専門医師は症状等を基に疑わしい事例を抽出できるようになってきている
・大事なことは健康観察を徹底すること
・お互いがお互いに移さないよう、感染予防行動を徹底すること
に尽きるということです。
私たちは濃厚接触者を調査した際、陰性であったとしてもそれで「問題なし」ではなく、継続した健康観察を行っています。
5日間、感染ゼロが続き、2名の感染が判明したことは残念ではありますが、低減傾向が続く中で散発的な感染はあり得ることですし、今回は感染経路が特定できる形となっています。
また、千葉県全体でも感染者は8日連続一桁となっています。
重要なことは高齢者・基礎疾患所有者の感染を防ぐこと、医療現場が十分対応可能な程度で感染者の発生を抑えることです。そして、ワクチンや薬の開発、もしくは集団免疫を獲得するまで緩和と行動制約を繰り返していくことになります。
千葉医療圏に関しては病床確保、軽症者用ホテルの稼働(今回初めて2名がホテルに移動)が着実に進み、現在入院待機者はいない状況を維持しています。これからは感染が多かった時期に入院した方が退院できるようになり、さらに病床に余裕が出てきます。
今後も一定の感染者数に抑え続け、かつ危機的な状況に備えた更なる病床確保の準備を着実に進めていくことで千葉医療圏は乗り越えられると考えています。
千葉駅周辺の人の流れも、感染拡大以前との比較で72.3%の減少、宣言前(7日)との比較でも64.0%の減少で、GW期間中ということもあり、非常に抑えられている状況です。
今日は政府が緊急事態宣言の延長と、延長期間内の緩和等に対する考え方を示す予定となっています。
その内容を注視し、特措法の権限を有する県の方針を確認しながら、市として最善の選択を取っていきます。
改めて行動変容を重ねて頂いている皆様に敬意を表するとともに、このGW期間中も人々を支えるために働いて頂いている全ての皆さまに感謝申し上げます。