[2020年4月9日] 4月8日の感染状況、新型コロナの特性を理解し、正しく警戒を

4月8日の感染状況

4月8日は53件PCR検査を実施し、6件の感染者が確認されました(4月7日は検査58件、陽性4人)。

18例目の40代女性は前日に確認された17例目(都内勤務の会社員)の濃厚接触者で同じく都内会社員です。市内での行動は基本的に行っていない、発症後は自宅待機とのこと。

19例目の30代女性は都内飲食店で勤務。発症後は自宅待機されているとのこと。

20例目の40代男性は都内勤務の会社員で、発症日より少し前から在宅勤務をしているとのこと。

21例目の50代男性は都内勤務の会社員で発症後は自宅待機。

22例目の20代女性は無職の方ですが、発症前に2度、都内の飲食店を利用したとのこと。発症後は基本自宅待機。

23例目の50代男性は自営業で基本は自宅で業務を行っている方。都内で食事や行動をされたとのこと。

18例目の方以外は感染経路は特定できませんが、行動歴からは都内での勤務や飲食店を利用されています。いずれの方も軽症です。
市民の皆さまには緊急事態宣言を受けて、生活の維持に必要な場合を除き、できる限りの外出自粛をお願いいたします。

新型コロナの特性を理解し、正しく警戒を

一方で、緊急事態宣言が出たとしても、新型コロナウイルスの感染症としての毒性や感染力が高まっているわけではありません。
市民の皆さまには専門家会議などが示している感染の状況、気を付けるべきポイントなどを十分に理解し、落ち着いて継続可能な現実的感染予防策を取って頂きたく思います。

一部を抜粋します。
「一般的な状況における感染経路の中心は飛沫感染及び接触感染であるが、閉鎖空間において近距離で多くの人と会話する等の一定の環境下であれば、咳やくしゃみ等の症状がなくても感染を拡大させるリスクがあるとされている。また、無症候の者からの感染の可能性も指摘されている。一方、人と人との距離をとること(Social distancing; 社会的距離)により、大幅に感染リスクが下がるとされている。」

「集団感染が生じた場の共通点を踏まえると、特に①密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、②密集場所(多くの人が密集している)、③密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)という3つの条件(以下「三つの密」という。)のある場では、感染を拡大させるリスクが高いと考えられる。また、これ以外の場であっても、人混みや近距離での会話、特に大きな声を出すことや歌うことにはリスクが存在すると考えられる。激しい呼気や大きな声を伴う運動についても感染リスクがある可能性が指摘されている。」

「現在のところ、感染が拡大している地域であっても、多くの場合、ライブハウス、スポーツジム、医療機関、さらに最近になって繁華街の接客を伴う飲食店等におけるクラスターでの感染拡大が中心であり、限定的に日常生活の中での感染のリスクが生じてきているものの、広く市中で感染が拡大しているわけではないと考えられる。」

他の自治体の市長と話をしていても、いわゆる夜のクラスターと言われているナイトクラブ等を始め、以前からクラスターが発生するなど十分に注意喚起されていた空間に出入りしていた方の感染が多く、しかし本人が公表を望まないことで感染経路不明で市民に公表せざるを得ず、多くの市民に不安を与えていることを歯がゆく思っている方が多いです。
すれ違うだけで空気感染するリスクがある麻しんなどとは違い、今までの基本を押さえ、正しく行動することで新型コロナウイルスは感染リスクを抑えることができます。

再度抜粋します。

・ 手洗い、咳エチケット等の基本的な感染対策の徹底。
・ 風邪症状など体調不良が見られる場合の休暇取得、学校の欠席、外出自粛等の呼びかけ。
・ 感染リスクを下げるため、医療機関を受診する時は、予め電話で相談することが望ましいことの呼びかけ。
・ 厚生労働省が作成する「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の考え方」をわかりやすく周知。
・ 感染者・濃厚接触者や、診療に携わった医療機関・医療関係者その他の対策に携わった方々に対する誤解や偏見に基づく差別を行わないことの呼びかけ。
・ 室内で「三つの密」を避ける。特に、日常生活及び職場において、人混みや近距離での会話、多数の者が集まり室内において大きな声を出すことや歌うこと、呼気が激しくなるような運動を行うことを避けるように強く促す。飲食店等においても「三つの密」のある場面は避けること。
・ 従業員及び学生の健康管理や感染対策の徹底についての周知。
・ 家族以外の多人数での会食を避けること。

これを全ての国民が守っていくことで感染リスクは着実に低減できます。
こうした危機的状況では歴史的にも社会に不満や分断が生まれがちです。私たちも正しく、迅速に情報提供を行うとともに、市としてできる施策を一つひとつ重ねていくことで、市民の皆さんと難局を乗り切っていきたいと思います。

参考:基本的対処方針
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000627560.pdf