[2020年3月30日] 感染者が確認された保育園の全職員は全て陰性
3月29日、保育士の感染が判明した民間保育園の全職員34名のPCR検査は全て陰性でした。
日曜にも関わらず即日検体を採取できたのは保育園・職員・医療機関のご協力のお陰で心より感謝します。現在、児童の検査に進んでいます。
ただし、PCR検査は万能ではありません。今後も慎重に健康観察を行い、適切な対処、市民への情報発信を行います。
3月30日、日中文化交流協会よりサージカルマスク2万枚、日本江西総商会より同3万枚の寄贈を頂きました。心から感謝します。
中国では新型コロナウイルスが猛威を振るっていた時に、日本からマスクや医療器材が寄付されたことが大々的に報道され、多くの国民が知っています。中国ではマスクも含め、生産が徐々に再開されており、あの時のお返しということでマスクや医療器材を寄付頂いています。
千葉市はこれまで災害備蓄用マスクに加えて、様々なルートを通して購入・確保したマスクを医療機関、介護施設や保育園等の福祉施設など、優先順位の高い施設に供給しており、今後は高齢者等と接する民生委員に配布するとともに、民生委員を通して体調の優れない高齢者にも順次配布します。
全ての市民にお配りしたいところですが、市として確保できた量に応じて優先順位の高い方々から配布していますのでご理解頂ければ幸いです。香取郡の大量感染者が発生している障害者施設ではマスク不足で職員がマスクを着用していない状況だったとも聞いています。そうした事態が起きないよう、市では支援をしてきました。
ここ数日は千葉市の感染者の話ばかりになってしまいましたが、東京都の感染状況、国・東京都のメッセージの変化に細心の注意を払っています。
結論として、国の緊急事態宣言と、東京都で今以上に強い行動自粛等が行われる日が目の前まで迫っていると考えています。
本日は日本医師会が会見で「緊急事態宣言を出していただき、それに基づいて対応する時期ではないか」と提案されており、前回の一斉休校要請時にも日本医師会の会長が総理に要請していること(ただし要請内容は地域の実情に応じて、でしたが)を考慮すると、政治的にも意味のあるメッセージと考えます。
私自身は東京都の感染リスクに早くから懸念を持っており、実際に東京都よりも早く都内に行くことを控えるよう要請してきました。そのため、東京都が強い行動制約を要請すること自体は理解するものです。
一方で、冷静に東京都の先週の状況を見ると私の想定より感染者数の数字としては少ないと思います。最多更新に惑わされがちですが、院内感染や帰国者を除いた数値は決して高くありません。ただし、やはり陽性率が高いため、東京都は潜在的な感染者数が多数存在する、潜在的な感染者数に対して検査数が足りていない、という仮説は変わりません。
変わりつつあるのは政治と行政のステージです。
世界各国の酷い感染拡大状況を見て人々が不安になり、
多くの人が外出自粛を守っているにも関わらず、あえて自粛を守らない人たちを取り上げ、国民の不満を煽る一部マスメディアの影響もあり、
安倍総理や小池都知事が緊急事態宣言やいわゆるロックダウン宣言(私は実態と異なるロックダウンという言葉は使いたくありません)をする可能性が高まっています。特に都内小中学校の再開時期については早めに意思決定する必要があることから、小池都知事は今週中に何らかのメッセージを出す必要性があります。
千葉市では東京におけるステージの変化を想定して千葉市に与える影響を分析し、千葉市が都市としての機能をできる限り維持し、市内の感染状況に応じた適切な対策を取るよう、私から各部局に指示をしています。
これら対策の一部については明日31日に会見で説明する予定です。
なお、千葉市に関しては現時点で東京都とは感染リスクに大きな差異があります。都内との往来をできる限り避け、市内活動においても3つの密を避けるなど、感染予防行動を徹底する段階です。
ただし、それは今後の外出自粛要請が無いということを意味するものではありません。感染拡大状況を慎重に見極め、先手先手で対策を取る考えは変わりません。
また、外出自粛要請は東京都のような一律の要請だけでなく、千葉市として独自に、市民の皆さまに一定の行動制約を要請することも検討しています。
今後も専門的知見を活かし、市内の感染リスクをできる限り低減し、かつ都市の生産活動や市民活動を一定程度維持する工夫を積み重ねていきます。