[2020年9月11日]千葉県の5、6人会食自粛要請が解除されました
県の5、6人会食自粛要請が解除されました
昨日(9/10)、県が「5,6人以上の会食自粛」をその日付けで解除すると発表しました。人数を示しての会食自粛要請は早期に解除することを求めてきたので解除そのものは問題ありません。
ただし、以前から危惧していた通り当日になっての解除でした。その日に解除しても、多人数会食は前もって計画するようなもので市民はすぐには対応できません。
以前申し上げたようにもう少し計画的に規制と解除を行うことが望ましいでしょう。
先日述べたように、実効再生産数や経路不明の陽性者数の移動平均を見れば1、2週間後の状況はある程度予測できるのですから、「直近の陽性者数」のようなお茶の間感覚の数字ではなく、意味ある数字に基づいて先読みをしっかり行い、先手を打っての対応を県には強く期待します。
また、今回の要請は出口戦略をしっかり考えず、大阪府のように期限を区切らない形で発出してしまったことで解除が難しくなったわけですから、次回何か県民に要請する際は社会経済活動へ与える影響に責任を持ち、しっかり期限を区切るなど戦略的に要請をすることも期待します。
なお、これも以前から申し上げてきたことですが、会食リスクは人数が問題ではありません。
空気の循環が無く、密閉された空間になっていないか、
人数に対して十分な広さが確保されているか、
席は十分な間隔が確保されているか、
向き合って近い距離(密接)で話す状況になっていないか、
などが重要です。
逆に言えば、これらが担保されていれば多人数でも問題ありませんし、担保されていなければ2人、3人でも問題です。
違いは、多くの人にうつすスプレッダーが存在する確率が参加人数が増えれば増加することだけです。
また、テーブルを複数に分け、十分な間隔を取っていても宴会にありがちな席を立って酌をしに行くと、非常に近い距離で話しがちです。
千葉市では県の要請以前から、十分な空間と間隔を確保した上で、席を立って酌をするような行為をしないことなどを要請してきました。
繰り返しますが、人数は基本的に関係ありません。
現在政府が行っている大規模イベントの人数制限はその空間におけるリスクよりも、1万人規模の人数が動くことで、例えばイベント終了後に出口、駅など様々な場所に一気に人が流れ込むことによって密が発生するリスクを警戒してのものです。
十分な空間があり、3密が避けられていれば500人いようと3000人いようと、その空間自体のリスクは決して高いわけではありません。特に屋外、会食無しなどであればなおさらです。
人数で制限をかければ、いつまでたっても国民は何がリスクなのかが分からず、経済的にも社会的にも重要なイベント・行事・会合などが制限され、その負の影響は長期化するほど顕在化し、そのダメージを取り戻すのに多くの時間を要することになります。
春の時期とはもうステージが違います。
十分な感染予防対策を行った上で社会経済活動やコミュニティ活動を再開させていくべき時期に来ていますし、日本は諸外国と違って十分にそれが可能な状況を人々の努力で作ってきています。