台風15号への対応:初動(9/11)

9月11日

東京電力の千葉総支社長がお越しになり、12日中に千葉市内は復旧するとの見通しが伝えられましたが、私からは若葉区・緑区はそんなに簡単ではないのではないかと申し上げました。市幹部でも東京電力の発表を前提にする動きがありましたが、楽観的な見通しを持たずに対応にあたるよう指示しています。
この時に、私からは「作業員の方がどのように休んでいるのか」と聞いたところ、発電所や事業所に雑魚寝や車中泊をしていると聞き、市所有の宿泊施設等で作業員の休憩場所を提供できないか検討するよう指示しました。

この頃から携帯基地局等の通信インフラの非常電源が切れ、市内各地で通信の途絶が進み、市民はSOSが出せず、行政は停電地区の実態把握や支援情報の伝達が困難になってきましたので、広報車や自治会など様々な手段を活用しています。

 

停電復旧後の通電火災について消防局等が早い時期からこのように注意喚起をしましたが、後日、市内で通電火災と思われる火災が発生しています。

停電3日目で、停電によりガスは無事でもお風呂に入れない市民のことを考慮し、市施設のお風呂・シャワーを無料開放する指示をしたほか、SNS等で市民の要望が多かったペットと避難できる避難所開設を指示しました。この時の経験が生き、台風19号の際は各区に1ヶ所ペットと避難可能な避難所を開設しています。

若葉いきいきプラザは修繕の後に無料開放し、多くの方にご利用頂きました。

 

停電の長期化を受け、給水活動をさらに拡大するため、親交がある川崎市の福田市長に直接電話し、給水車の派遣を要請。既に要請があれば派遣できる体制を整えて頂いていたこともあり、午後には千葉市に到着し、その日のうちに給水活動を開始頂きました。他にも、さいたま市の清水市長、つくば市の五十嵐市長にブルーシートの支援を要請する等、首長同志の交流によりスピーディな支援を頂いています。

特殊災害への各種指示がひと段落したため、区役所・避難所・被害現場などを視察し、現場の実情をさらに詳しく把握しました。首長の被災地に入るタイミングは様々な議論がありますが、
① 災害指揮に一定の整理をつけること
② 視察先に稼働を強いる視察はしないこと
③ ただ見に行くのではなく事前の情報をもとに対策を立て、それが現場に即しているかの確認やさらに詳しい情報を取得するため視察すること
が重要と私は考えます。何も対策を持たず手ぶらで「見に行くことが目的」の視察は無意味です。

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