[2020年9月9日]台風15号襲来より1年、新型コロナ病床ステージ改善について
台風15号襲来より1年、新型コロナ病床ステージ改善について
台風15号襲来から1年が経過しました。
改めて被災された皆さまに心からお見舞い申し上げます。
この1年、1日も早い復旧に向けた支援に加え、このような災害が来ても市民を守れる更なる防災対策の強化に努めてきました。
避難所への太陽光発電+蓄電池の設置事業はTNクロス社との連携により設置が進んでいるほか、東京電力と初めて協定を締結するなど、民間企業との連携も深めており、災害後に策定した「災害に強いまちづくり政策パッケージ」は着実に実施されています。
昨日(9/8)は
・日産自動車(株)
・千葉日産自動車(株)
・日産プリンス千葉販売(株)
・(株)日産サティオ千葉
と、災害時にリーフを貸与頂く「電気自動車を活用した災害連携協定」を締結しました。
昨年の大規模停電時、事前に締結した民間企業との協定に基づき、EV車で避難所・福祉施設等に給電しましたが、今回の協定でさらに体制強化が図られます。
全ての避難所に太陽光発電+蓄電池で電気の途切れない拠点を各地域に作るとともに、EV車のような動く蓄電池を電気を求める地域に迅速に届けることで、電力強靭化をさらに進めていくことができます。
病床にさらに余裕ができました
千葉市の「病床数から見た新型コロナ対応における市内の医療の状況」がステージ1(安心)に移行しました。
以前より紹介してきたとおり、陽性者は減少傾向にありますし、特に感染経路不明の陽性者は大幅に減少しています。千葉県全体も同様です。
千葉県や東京都の実効再生産数は8月上旬以降、1を下回っており、新型コロナウイルスの特徴を考慮すると、少なくとも今後1~2週間後も減少傾向が続くと予測されます。
行政は日々の陽性者数ではなく、実行再生産数や各種数字の移動平均をしっかり見極め、適切な時期に適切な施策を展開していくことが求められます。
私は繰り返し「新型コロナウイルスだけがリスクのある疾病ではない」ことを申し上げ、さらには、新型コロナウイルスを始めとする疾病以外の多様なリスクを総合的に評価し、社会としてバランスを取った対応を行う必要性を説いてきました。
国においては春の時期、少し方針がぶれた感はありますが、今は新型コロナウイルスの医療面でのリスクを適正に評価していると感じます。
少し気になるのは、都道府県知事など地方の首長、地方自治体の行政職員の中に、春と同様に戦時中モードでハンマー(自粛などの抑制政策)とダンス(緩和政策)のバランスを誤り、ハンマーに頼っている人間が存在していることです。
知見も十分でなく暗中模索で新型コロナウイルスに向き合ってきた春とはもはやステージが異なる以上、ハンマー政策には必ず根拠が必要です。
都道府県知事から発出された各種自粛要請がどの程度行動変容に繋がり、それが感染防止に効果があったのか、検証することが必要です。これは首長や行政を批判することが目的ではありません。新型コロナウイルスが冬に感染が拡大したり、今後新たな感染症がまん延した際に、できる限り効果的で、社会にダメージが少ない打ち手を持つために必要なプロセスです。